カラダに元気!

~第20回~ 病気別 賢いつまみのとり方

山内 俊一先生

帝京大学医学部教授
山内 俊一先生

前回に引き続いて、
帝京大学医学部教授 山内 俊一先生に、
「かしこく楽しむ本格焼酎&泡盛」というテーマでお話を伺います。
どんなお話を聞かせていただけるのでしょうか?

~第20回~ 病気別 賢いつまみのとり方

飲酒が体に及ぼす影響としては、お酒自体よりも、飲酒スタイルのほうがむしろ大きいと思っています。例えば、同じ量でも夜遅く飲んでそのまま寝てしまうのは、エネルギーの消費上、問題があります。消費しないまま蓄積してしまう分、余剰に入ってきたエネルギーが右往左往して、結局脂になったり、肝臓にためこまれたりしてしまいます。

夕方、比較的早い時間に飲んで、早いうちにほろ酔い気分でみんなと楽しく過ごす。遅くまで、ちびちび延々と飲まない。また、そのまま寝てしまうと脱水症状にもなりやすいので、水分の補給にも気を使ってください。

なるほど!飲酒スタイルが重要ってわけね!!

また、つまみの類を全く食べないで飲むとどうなるでしょうか。アルコールだけが体内に入ると、血糖値が下がりすぎる低血糖になります。次の日に気持ちが悪くなったり、頭がボーッとしたりしますが、これはお酒が原因というより、つまみを食べなかったことが原因です。このような例からも、つまみをどのようにとるかは、大切なポイントといえます。

特に糖尿病の方は、脂ものや味の濃いもの、揚げ物等は控えたほうが良いです。高血圧の方は、塩分をとり過ぎないように注意が必要です。また、痛風や高尿酸血症の方は、プリン体を多く含む食品は避けたほうが良いでしょう。痛風のもとになるプリン体を多く含むのは魚卵の類です。ニワトリの卵などは、丸ごと食べてもむしろほとんどゼロに近いのですが、多いのはタラコやキャビアなど、決まった体積のところに卵がぎゅうぎゅう詰めになっているもの、つまり、細胞密度の多いものには注意するようにして下さい。

賢いつまみのとり方としては、今言ったことを外すというのも一つの方法です。悪いものが分かっていれば、それを外して選べばよいのです。また、糖尿病のように、カロリー制限のある方は、スルメのように、よく噛まなければならないものなどをお薦めします。満腹中枢は、噛む回数に影響されるので、ほとんど飲み込むようなものはすぐお腹が空いてしまいます。よく噛むと、ヒスタミンという物質が出てきて満腹感が生じます。普段から、よく噛んで食べるように意識すると良いでしょう。

「よく噛んで食べる」ダイエットと同じね!!
寒い冬、賢くつまみを取って、美味しい「本格焼酎と泡盛」で暖まりま~す!!
それでは先生、どうもありがとうございました。

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