焼酎ニューヨークスタイル

ny-style41_thumb NYの焼酎ソムリエ、夢は鹿児島の蔵巡り。


サム・バリクマンさん

ワールド・ワイドに展開するニューヨークのレストランA店のバーで、焼酎をオーダーすると、真っ先に飛んできてくれたのが同店の焼酎&酒ソムリエのサム・バリクマンさんだった。「この店で焼酎のことを知っているのは僕しかいないからね、焼酎のオーダーが入るとお客様に焼酎の説明をしてあげてと、同僚から声がかかるのさ」とにっこりと笑うサムさん。

お店に来たお客様がメニューを開き、「焼酎って何?」と聞いてくると、サムさんの出番だ。同僚のフロアー担当者がサムさんを呼びに来る。「焼酎が全く初めてというお客様にはまず、麦焼酎、芋焼酎、米焼酎の違いを説明し、小さなグラスでテイスティングをしてもらいます。手作りの焼酎本来の味わいを知ってもらうために、お客様にはロックでの飲み方を勧めています。または飲みやすいようにスパークリング・ウォーターで割ったり、シトラスを食わえる場合もあります」とサムさん。同店は客単価の高い高級レストランだが、焼酎グラス一杯の価格が5ドルから10ドルと、とってもリーズナブルな価格で提供しているのには驚いた。理由を聞いてみると、「焼酎を知らないお客様がまだまだ多いので、試しやすいような価格に設定している」という。


焼酎のロックはオシャレなグラスで

そんなサムさんに焼酎ソムリエになったいきさつを聞いてみた。
大学を卒業後 2011 年に、食文化に興味があり「 WWOOF 」( World Wide Opportunities on Organic Farms / http://www.wwoof.net/) で日本に行き、山梨県南アルプス市の桃とサクランボの有機農場で約3か月間農業体験をした。その時に焼酎と日本酒に出会った。日本に行く前にも日本酒は飲んだことがあったが、安い日本酒しか飲んだことがなかったので、日本で美味しい焼酎と日本酒に出会い開眼したという。それからは焼酎や日本酒の歴史について独学し、米国に戻った後に、日本の食文化を学ぶため、ニュージャージー州の日本食品輸入会社に入社しそこでさらに、焼酎についても知識を深めたという。
どうしてそれほどまでに焼酎に惚れ込んだのか聞いて見ると、「ユニークなところ、焼酎のようなアルコールは世界中ほかにはないからね」とサムさん。特にリッチでアロマの香りがいい麦焼酎が好きお気に入り。「焼酎の味がそのまま味わえる常温で飲むのが一番だけど、水割りかロックもいいね」。

サムさんは「今は、焼酎を全く飲んだことがない人に、焼酎を紹介する毎日が楽しい」と声を弾ませる。もっと焼酎の勉強をして将来的には自分で焼酎作りをしてみたいが、まずは、機会を作って鹿児島県の焼酎蔵を訪ね歩いてみたいと話していた 。

ライター 石黒かおる

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