焼酎ニューヨークスタイル

ny-style27_thumb 蒸留酒の祭典「インディペンデント・スピリッツ・エキスポ」


佐賀県の焼酎酒造会社の麦焼酎の説明を受け、ロックで試飲する来場者の男性

今年、5月にマンハッタンにある歴史建造物のザ・ペン・クラブで、ウィスキーやバーボン、ラム酒などの蒸留酒の祭典「インディペンデント・スピリッツ・エキスポ」が開かれた。この日、会場は仕事帰りのニューヨーカーらで賑わっていた。2007年に第1回が行われてから、毎年マンハッタンで開かれ、現在ではニューヨークだけでなく、シカゴ、ラスベガス、ニューオリンズ、ボストン、サンフランシスコの各地で行っている。

同エキスポには41社の出展者が参加、約125種類の蒸留酒が紹介された。そのうち約20種類が同エキスポでは初めて紹介される新しい蒸留酒だった。出展者がそれぞれに自慢の蒸留酒を紹介。中には米国のワインの 名産地、カリフォルニア州ソノマ郡でウィスキーやバーボンを作っている蒸留所もあった。日本からは佐賀県の焼酎酒造会社の麦焼酎と大阪の大手酒造メーカーで梅酒ほかブランディーやワインの製造も行っているA社が3種類の梅酒を出展していた。麦焼酎は氷を入れてロックでそして梅酒と緑茶を加えたカクテルにして来場者に提供していた。来場者も焼酎に興味を示している様子だった。


多くの来場者で賑わう会場


説明する出展者と熱心に聞き入る来場者

驚いたのは地元ニューヨーク郊外のキャットスキルや ブロンクス、ブルックリンで蒸留酒を作っている地元ニューヨークの生産者の参加が多かったことだ。ビジネスを始めてまだ5年という蒸留所もあったが、すでにニューヨークのバーなどには自社製品が置いてあるという。近年、ニューヨークでは小規模なビール醸造所や蒸留酒の蒸留所が増えている。そのひとつ、マンハッタンのミッドタウンから車で約30分ほどのヨンカースにある蒸留所「Nahmias et Fils 」は夫婦2人で 2012年にビジネスを立ち上げた。イチジクの実を原料にした蒸留酒はニューヨーク・タイムズでも紹介された(NYTの記事)。ご主人が母親から引き継いだモロッコの秘伝の蒸留酒だという。

主催者によれば、この日の来場者は600人。一般来場者の入場料は50ドル。出展業者の出展料は1社500ドルだった。
焼酎は日本酒と違い、開封後も冷蔵保存しなくていいのでマンハッタンに多くあるアイリッシュ・バーやカクテル・バーのドリンク・メニューに置いてもらうには、日本の焼酎メーカーも日系輸入業者のイベントだけでなく、このようなイベントにどんどん参加してみてはいかがだろうか。


エキスポを楽しむ来場者たち


会場にはチーズやクラッカー、ステック野菜なども用意されていた。

10月から12月までに予定されている米国スピリッツ・イベント・カレンダー Calendar of Events

ライター 石黒かおる

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