焼酎ニューヨークスタイル

ny-style25_thumb 女性にも人気のNYの焼酎バー


「焼酎&タパス-彩」 オーナーの大竹彩子さん

昨年11月にマンハッタン・ミッドタウンにオープンした焼酎バー&レストランの「焼酎&タパス-彩」は焼酎とタパス料理を出すお店。焼酎の品揃えは約40種類と豊富だ。お店の名前はオーナーの大竹彩子さんの名前から一字を取った。大竹さんは以前はミッドタウン・グランドセントラル駅近くの焼酎バーにいたが、いつかは自分の店を持つという彼女のアメリカン・ドリームを実現させた。「多くの人に焼酎を知ってもらい焼酎を楽しんでもらいたかったので、食事と一緒に焼酎を楽しめるレストランを出したかった」と話す。「焼酎には和食が一番合うが、ニューヨークという土地柄、日本食以外にも焼酎を合わせて提供したかった。女性が一人でも入り易く、焼酎を飲みながら一人でも食事ができるワイン・バーのようなおしゃれなお店にしたかった」と話す。メニューも女性が一人で食べていてもおしゃれに見えるメニューを考えたという。そう話していると白人女性が一人で来て、カウンター席の私の隣に座り、生ハムとチーズの盛り合わせを注文。焼き鳥をかじっているよりはやっぱりおしゃれに見えるかも。


お客様に焼酎の説明をする焼酎醸造会社・海外事業部担当の藤田由起さん、写真(右)


和気あいあいとお客様に焼酎ができるまでの過程も紹介された

焼酎好きのニューヨーカーの常連客も増えた。カウンターに座っていた、プエルトリコ系アメリカ人のマイケルさんは「プエルトリコはラム酒を作っているが、焼酎はラム酒に似ているから興味がある。ラム酒と比べながら飲むと面白い」と話す。またウォール・ストリートに勤めているという、ファイナンシャル関係の仕事をしているアジア系アメリカ人の男性客も「焼酎が好きなので仕事が終わった後に時々この店にくる」という。


店頭の看板

同店では、焼酎のティスティング・イベントも定期的に行っている。今年5月の中旬には明治16年創業の鹿児島県の焼酎醸造会社の海外事業部担当者がニューヨークに来てティスティングの会を行った。紹介されたのは昔ながらの古式製法で、木樽で蒸留し、かめ壷で3年間保存した芋焼酎。すべて手作りの行程で作られたという焼酎だ。お店では通常1杯20ドルで出しているがこの日は15ドルで提供された。同銘柄を注文した先着10人には無料でサービス、また同社のオリジナルグッズがあたるラッフル抽選会も行われ、来客に焼酎ができるまでの過程も紹介された。米国では同焼酎は今年5月から販売を開始、その記念イベントでもあるという。同焼酎は日本国内ではアルコール度数は25度だか、米国ではハードリカーにならないように米国輸出用は24度で作っているという。「日本国内では市場が限られているので米国での市場開拓を目指している」と同醸造社の藤田由起さん。この焼酎はカクテルには合わないので米国人にもストレートかロックで飲んでもらいたいと話す。また小売店やスーパーマーケットで販売しないでレストランだけで飲める焼酎として高級感を出していきたいとも話していた。


「焼酎&タパス-彩」の店内


古式製法の芋焼酎、通常1杯20ドルで提供。

ライター 石黒かおる

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