焼酎ニューヨークスタイル

ny-style37_thumb SFで米国人夫婦がShochu造りに挑戦

マンハッタン・ミッドタウンのリッカー・ストアー「パーク・アベニュー・リッカー・ショップ」で、焼酎と日本酒が並ぶ棚に「Haamonii Shochu」というボトルを見つけた。初めて見るボトルだ。スッキリとした縦長のボトルで、鮮やかなブルーと黄色の2種類のデザインがオシャレである。

調べてみると、サンフランシスコで生産している米国産だった。早速、生産者にコンタクトしてみた。サンフランシスコ在住のジェームス・ケイ・リンさんとジョアン・ウー・リンさん夫婦が2008年からビジネスを始めたという。どんなきっかけで、このビジネスを始めようと思ったのか、ジェームスさんに聞いた。

私と妻は焼酎が好きで二人でよく飲んでいた。しかし友人たちは焼酎の味が「harsh」(荒く、舌にヒリヒリする)だという。ある晩、私たち夫婦は、モダンでスムーズなテイストの焼酎を造って、友人たちと飲み交わしたいという、とてつもないアドベンチャーに乗り出すことを決意したんだ。スピリッツ業界には何の経験もない、ど素人。それが、僕たち夫婦のとんでもない旅の始まりだった。プロパー・ライセンスを取るのに数年かかった。しかし、米国では素人が蒸留酒を造ることは違法なので、私たちのアイデアの焼酎を造ってくれる会社を探していたところ、サンフランシスコのスカイ・スピリッツLLCと出会い製造してもらえることになった。原料はとうもろこしで、アルコール度数は22%。

私たち夫婦は本当に焼酎が大好きなんだ。その味わいが好きなだけでなく、焼酎は友と飲み交わすことができること、それはアジアの文化でもある。とても素晴らしいことだと思う。私と妻は、焼酎を飲むとき、飲み交わす仲間との調和(ハーモニー)を感じるんだ、それは、アルコール度数の強いハード・リカーでも、アルコール度数の低いビールでも味わえない、焼酎にはハーモニーを感じるから、私たちの商品に「ハーモニー」と名付けた。我々のビジネスは小規模な家族経営のビジネス。まだまだ、これから戦略を練りなおさなければならないと思っている。

「パーク・アベニュー・リッカー・ショップ」のアンドリーさんに、焼酎を購入するお客さんについて聞いてみた。焼酎を買って行くのはまだまだ、アジア系のお客さんが多いという。アンドリーさんも「Haamoni Shochu」を飲んだことがあるかと聞いてみると、「もちろんあるさ、気に入ったし、エンジョイしたよ」と話していた。同店では1本23ドルで販売している。

お店の棚に並んだ「Haamonii Shochu」、右の青いラインのボトルはオリジナル焼酎。
お店の棚に並んだ「Haamonii Shochu」、 右の青いラインのボトルはオリジナル焼酎。

パーク・アベニュー・リッカーショップのアンドリーさん
パーク・アベニュー・リッカーショップのアンドリーさん

ライター 石黒かおる

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