人つなぐ和

「うまい!が集う」第5回…西條 真弓氏

「お客様と蔵元さんの架け橋となるのが私達の仕事であり、一番の頑張り所です」

-以前は本格焼酎&泡盛が嫌いだったとお聞きしましたが。

西條氏:そうなんです。学生の時にアルバイトしていた居酒屋の常連さんが九州の方で、ボトルキープした本格焼酎をいつも飲んでいました。私はあの匂いがもう駄目で、飲む前からかなり苦手だった。つまりずっと飲まず嫌いだったのです。でも7年位前お客さんに「今の芋焼酎は違うから飲んでみなさい」と言われて、ある芋焼酎を貰いました。びっくりするくらい美味しくて、それから本格焼酎というものが気になり始めたのです。

-何故ベルギービールとベルギー料理のお店に本格焼酎を出すようになったのですか?

西條氏:その後すぐに、本格焼酎しかお飲みにならないというお客様がいらっしゃいました。「本格焼酎ある?」って言われましたがその当時、お店には置いてなかった。でも「あっ。あの時貰った芋焼酎がまだ残っている」って思い出したのです。そのお客様も「飲んだ事のない味、凄く美味しい」と言ってくれました。それで、次にそのお客様がいらっしゃった時にはもっと美味しい焼酎を出してあげなければって思ったのです。そしてもっと本格焼酎&泡盛の勉強もしなければと。

-今月に開店予定のお店「BEER BAR Bitter」について教えてください。

西條氏:木を基調にしたベルギーアンティーク調のBARです。今のところ本格焼酎では芋は2銘柄、黒糖2、麦2を置く予定。お客様の反応を見て少しずつ変えます。お勧めは「フリッツ」。ポテトをラードで揚げたベルギー料理です。ベルギー料理と本格焼酎はかなり相性が良いのです。本格焼酎に合わせた肴も出すつもりですが、基本的にベルギービールと反発してしまうくらい合わない。ですからメニューには載らない“隠しメニュー”になる予定です。

-隠しメニューも楽しみの1つですね。それでは、新しいお店に向けての心構えは?

西條氏:お客様と蔵元さん。それぞれの架け橋となるのが飲食業に携わる私達の仕事であり、一番の頑張りどころだと思います。お酒という完成品を提供するということは、作り手の代役という事を忘れてはいけない。作り手の気持ちが味となり、お客様の飲みたいという気持ちがその人にとっての味となる。それを取り持つのが我々の仕事ですよね。私自身もあるきっかけで大嫌いだった焼酎が大好きになってしまっている。ただボーッとお酒を飲んだり、提供したりなんてしていられません。いつ自分に悟りが開けるかもしれませんし、蔵元さんの助けとなり、お客様に感動や癒しを与えられるかもしれませんからね。

プロフィール

神楽坂「BEERBAR Bitter店内風景」

神楽坂「BEERBAR Bitter店内風景」

私立城西国際大学在学中にベルギービール、ベルギー料理を販売する料飲店、ブラッセルズ株式会社でアルバイトを始める。卒業後、平成10年同会社に店長として入社。在社中、本格焼酎の魅力を知り、店内でも提供するようになり、その評判が他店舗でも広がる。平成17年10月退社後、平成18年8月10日に東京・神楽坂でBEERBAR Bitter(ビアバー ビター)をオープン。

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